経営者向けコラム

資金繰り改善

【更新】2018.08.24 【投稿】2018.03.07

自尊心、社会的地位の維持、虚栄心を捨ててみる

自己破産させない屋たちばなはじめ

自尊心、社会的地位の維持、虚栄心を捨ててみる

 

たちばなです。
 
「資金繰りがキツイ」とか「カネがしんどくなってきた」とか・・・
そんなに恥ずかしい事だろうか??
ワタシへのご相談者の中にも、「人目を忍んで」おいでになる方は多い。

 
周辺に、カネに困っている人はゴマンといる事は解っているのに、
自分だけはそう思われたくない。
「ビンボー経営者だ!」と自嘲してはいるけれど、
実際に財布の中身を語ろうとはしない。

 

「あの人は金持ちだから・・・」とは言うけれど、
実際に財布の中身を見た人っていくらもいないだろうし、
見られる側もそういう時があれば、その時は財布の中身を厚くする。

良い時もあるし悪い時もあるのは解っているのに、
自分だけは「常に良好」と思われたい。

 
良くテレビでもあるよね。
「年商〇〇億円!」って言うフレーズ。
年商なんか、あんまり重要じゃない。
最終利益がいくらか?

キャッシュフロー上の資金がいくらあるのか?が重要なのは解っているのに、
人は「年商ベース」で、その当事者が金持ちか否かを判断する。

その時の衝動は・・・・パチンコ屋含めて、ギャンブルする人が、
勝った時の話しかしない事と何ら変わりない。

 
全ては自尊心。
全ては社会的地位の維持。
全ては虚栄心。
 
ワタシもそういう時期を経て、今日に至ってはいる。

そして現在、ワタシは自分の「かつての失敗」を糧に、
それを隠さない事を前提に仕事をしている。

その境地に至った人間にとっては、自らの自尊心を維持しようとしながら、
ヒッソリとご相談においでになる方は、懐かしくも思えるし、
いささか滑稽にも思えるんだ。

その人が良いとか悪いとか言っているのではない。

 
「妻には内緒で」とか「家族には内緒で」とか
「近所には内密に」とかいうニーズを持ちながら来る人は多い。

そのニーズを持った相談者は押しなべてこう言う。
「心配をかけたくない」と。
「相手を困らせたくない」と。
 
そういう人に、ワタシは必ず言うんだ。
「自分に心配かけたくないんでしょう?」
「自分が困りたくないんでしょう?」って言うんだよ。
 
 
ワタシは、かつて自分がそうだったから言うんだよ。

「借りたカネも返せないくせに、体裁だけは守りたいなんて、
そんなの少々ワガママではありませんか?
カネも無いくせに、カネをあるフリしていたい、
というニーズはいささか虫がよくありませんか?」

 

これを指摘すると・・・・相談者は押し黙ってしまう。
 

 

 

相談者の「気づき」が大事 

 

これを指摘するワタシの狙いは、相談者を糾弾する事では無い。
「気づき」を得て頂く為に、一度冷静になって、客観的になって、
自分の思考を再考してもらいたいと願っているんだ。
 
近親者や内々に、内密に借金を重ねている人は押しなべて・・・・
土壇場になるまで何もせず、事に収まりがつかなくなってから、謝罪に奔走する。

 

ギリギリまで、カネあるフリをして、相手を騙して騙して・・・・
後々になって、「ゴメン!」って言ったんじゃあ、そりゃ相手だって怒るよ。

 
そうじゃなくってさ・・・・「このままだと、そう遠くない先の
段階で迷惑をかける事になるかもしれないから、予めこういう手を打とうと思う。」とか、

「今、実はこういう状況なんだけど、後々にこうなっちゃうかもしれないから、
事前にこういう手立てをお願いできないだろうか?」とかさ・・・・
事前に手を打っておく、と言う発想が大事なんですよ。
 

これでもし、家族や連帯保証人が激昂したなら・・・・
「いやいや、今はまだ大丈夫なんだよ。後々になって迷惑を
かけない為の確認作業なんだよ」と、自らに逃げ道を作ることが出来る。

カネを貸した側にも・・・連帯保証人になって側にも・・・
それに同意してしまった事には、法的な過失があるのだから。
 
「大きな迷惑をかけない為に、事前に小さな協力を依頼し、
後々に大きな迷惑をかけない様にする」という発想は
有事に於いて非常に大切。

 
「元気なウチに、がんになる事を想定して、がん保険に加入する」事と同じ。
 
「元気なウチに、死にそうになる事を想定して、生命保険に加入する」事と同じ。
全ては、事前に取っておく【段取り】の問題なんだよ。

 
ワタシの言っている事は、保険の発想と変わりないんだよ。
ただワタシの言っている事には「証券」が絡まないだけなんだ。
 

 

周辺に迷惑をかけないための「情報の共有化」

 

後々に周辺に大きな迷惑をかけない為に、当事者が最初にして
おくべき事前準備は・・・「情報の共有化」ですよ。

・今、自身が置かれている状態
・先々の予想される展開
・問題が発生しそうな予想されるタイミング
・その為に、自分が取ろうとしている手段
・それによる効果の予想

こういった事を事前に自分の対象先に話しておくことこそが、
情報の共有化であるんじゃないかな?
 

「もし自分が連帯保証人だったら?」・・・・って
想像してみようよ。

ある日、いきなり「申し訳ない!」と土下座されたって・・・・
どうしようもないでしょう??

それなら、事前に「こういう事になるかもしれないから、
今のうちにこういう事だけやっておいてくれないかな?」って
言われた方が事前にいくらか手を打ちやすいでしょう??
 
 
「自分が施されてうれしい事は、相手にもしてあげたい。」
と言うのは人間の自然の欲求ですよ。
だから、「自分が施されずイヤな思いをするくらいなら、
相手にもそれをしてはいけない」というワタシのアドバイスは
極めて自然なものです。

でも、それを大半の方がおやりにならないので、
結果的にワタシがそれをコンサルテーションと称して、
対価を得ているだけです。

ワタシ自身は、そんなに難しく複雑な事を言っている、という自覚は無いんだよね。
 
 

 

神奈川県内の事業主のXさん(50代男性)

今回、二度目のSkype面談。
自身の負債に関して。こちらから対応策をアドバイスしたのが3か月ほど前。
その後、債権者の対応に行き詰まりを感じ、改めてワタシに面談を要請してきたんだ。

妻に迷惑をかけたくないが、妻が来客対応する為、
結果的に妻が迷惑を被る事になる」とXさん。
 

「ワタシのアドバイスを、あなたが咀嚼してアドバイスしたのでは、
それでは奥さんは安心しませんよ。ワタシの情報を理解する能力と、
それを人に伝える能力は別の能力です。

伝言ゲームとは、自らはキチンと伝えているつもりでも、
相手にはそれが伝わっていないからこそ成立するゲームです。

だから、Xさんがワタシの情報を理解しても、Xさんが奥さんに
伝える能力が備わっていないから、奥さんは安心できないのですよ。

一度、奥さんをお連れになって。ワタシのセミナーにおいでに
なってはいかがでしょうか?
手前味噌ながら、ワタシは伝えるプロですので、
Xさんが奥さんに話すよりは、奥さんは遥かに安心されるでしょう。」

 
近々に、Xさんは奥さんを連れ立ってセミナーにおいでになる。
奥さんはその後は安心して債権者対応をする事になるだろう。
その頃には「理論武装」が出来ているのだから。

 
なんでもそうです。
物事は、事前の段取りが成否を決めるのです。
「事前の段取り」で最初にしなければいけない事が、
「情報の取得と共有化」なのですよ。

「売り言葉に買い言葉」では、物事の解決は計れません。

「家族は社会的生活の最小単位。
情報を共有化すれば家族は協同し、
情報を共有化しなければ家族は対立する。」

 
 

 
 
本日は、新潟県村上市を訪ねて参りました。
とある事業主からの要請を受けて、今回で二年ぶりで二回目の面談。

二年前に、一度面談をしたんだけれど、先方から出た結論は・・・
「まだそのタイミングに非ず」と言うものだった。

 

二年後の現在・・・・二年前より資金量はやせ細り、
負債額は若干増加したんだそうだ。

二年前に施しをしておけば、良かったのではないか?
あの時動いておけば何ともなかったのではないか?
そういう目に見えぬ「躊躇したことの損失」を説明したのだが・・・・
その方は、今回もまだ動かないんだそうだ。

 

「今回動かないならそれもそれで構いませんけど、
次、ワタシにお声かけ頂くときは、前金でしか動きませんので、
予めご承知おき下さいね。では。」と、言ってお別れした。

少々苦々しい思いが無くも無い。
話を聞けば、二年前に面談して以来、ずっとワタシのメルマガやブログを
読み続けていてくださったそうだ。

でも、実際にそれでも動かない、という事は・・・・・ただ読んでいただけ、
という事だ。
やはり、文字媒体ではワタシの想いは届かない事が良く解った。
「保守的な地域性」が北国の特有性である事が、改めて良く解った。

7年前に、新潟の地元を離れ、東京の事業主で仕事を始めた事の正当性が・・・・
こういった形で証明されてしまった事に、複雑な思いを禁じ得ない。
 
 
 
村上市から、やや南下し、隣の胎内市内の食事処で昼食を摂った。

 

 

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自己破産しちゃいけない!

債務整理しちゃいけない!

自殺はもっとしちゃいけない!!

 

 

Profile 執筆者紹介

自己破産させない屋たちばなはじめ

■略歴
平成21年に、父親から引継いだ6億円の債務で資金繰りに困窮し自己破産を検討。
しかし、自己破産にも資金が必要な事、弁護士から350万円掛かると言われ断念。

信頼を置いている知人の紹介により、知り合った金融コンサルの指導で借入金返済
債務にも時効がある事を知り、それをクライアントに話さない弁護士に嫌気が差し、
以後弁護士との接見を行わず、任意整理もせず、6億円の金融債務返済を毎月元利
返済180万円を約2ヶ月後、合法的に返済元利毎月5千円に圧縮することに成功する。

そして、資金繰りは爆発的に改善する。現在も社長業を継続し13年目を迎える。
返済額圧縮によってねん出した資金を合法的に流用し39歳で自宅の住宅ローンを
29年分一括返済する。

自らの経験談を各地で話し、既に1,000名以上の個別相談に乗り、
日々クライアントに適した手段で救済を行っている。



講演実績
▲大手外資系生命保険会社 ▲首都圏大手 会計事務所 勉強会 ▲大手国内生命保険ライフプランナーグループ
(定例開催実績12回) ▲東北地方学校法人運営数社 これら含め国内各地で合計600回以上(6年間で)開催。

講座ページ:http://shikin-kaizen.net

株式会社MEPたちばな総研 代表取締役
たちばなはじめ(ビジネスネーム)

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