経営者向けコラム

資金繰り改善2018.01.16

リスケジュールの「出口戦略」を言えるか?

自己破産させない屋たちばなはじめ

4年ぶりの連絡

リスケジュールの「出口戦略」を言えるか?

新潟の自宅にて

たちばなです。

自身での頭の中では解っていたんだろう。
でも行動がついてこなかったんだろう。
「判断の過ち」に気付いた時には多額の資金が流出していた。
   

 

「たちばなさん、どうしよう・・・」
新年早々に、こんなメールを受信した。

当事者との初対面は約4年前。
関西地区の食品会社の事業主。Wさん。50代男性。

「大手コンサル会社のコンサルテーションを受けるか、
我々のコンサルテーションを受けるか、迷っている。たちばなさんはどう思う?」

こんな問い合わせがあったのが4年前。

「 “トヨタと日産のクルマ、どっちを買おうか迷っている。どっちを買えばいい?”
とトヨタや日産の人に質問しているのと変わらない(笑)

どっちが良いかと知りたいのならば、せめてホンダの人に
質問しなくちゃいかんでしょう??
ワタシに質問すれば、そりゃ “ワタシの方が良い” って言いますよ(笑)」

と言うようなことをWさんに話したのが四年前だったんだ。

    

リスケジュールせず、毎月580万円の返済止めたなら??

 

年商は約8億円。借入総額は約5,3億円。
毎月の元金と利息の返済は約580万円。

不動産も所有していたし、担保も設定されてはいたが、立地が悪く、
不動産としての評価も低い事は一目しただけで理解できた。

連帯保証人は、創業者で会長の父親と母親、そしてWさん。
目減りした運転資金の融資を受ける為に、メイン銀行に足を運んだら融資を断られ、
リスケの勧めを受けた、と。

他の銀行も、一応は交渉をしては見たが、“横へならえ” だったんだそうだ。
    
    
抜本的な社内構造改革を掲げたWさん。
「経営改善・経営構造改善の為の猛勉強をした」とは、Wさん談。
    
    
情報を集め、思慮を重ね、試算を重ね・・・・至った結論は、二者択一。
大手コンサル会社のサポートを受けるか?
たちばなはじめを使うか? と言うものだったんだそうだ。
   
    
大手コンサル会社と我々とを「天秤にかける」カタチにして、
双方から話を聴いたようだ。
ワタシは・・・モチロン、返済停止の方針。
    
    
「カネを貸してくれない銀行など、社内改革に邪魔な存在。
毎月580万円の返済止めれば、毎月580万円の融資を受けるのと同じ。
年間で約7000万円。
   
   
それを資金に事業を運営を続け、時効が完成するか、
サービサーで買い叩けば借金は終わる。

それによって残った資金量が多ければ多いほど、他の銀行が
カネ借りてくれと言う可能性は高くなりますよ。

その資金で、不動産の維持を諮ればいい。借りてもいいし、
買い戻してもいい。他のところで事業続けてもいい。
環境が整えば、ますます融資が受けやすい環境になりますよ。
   

リスケジュールはしてはいけません。
リスケジュールして資金繰り改善した会社を見たことはありません。
これは多くの銀行員が言います。
   

       
   
リスケジュールして数年間やり過ごして、その後通常弁済に戻して
利益を出せている中小企業などありません。

リスケジュールしたら借金終わりません。
返済を止めたら5年か10年で借金は終わります。

生きているウチに、元気なウチに、借金を終わらせようと思ったら
リスケジュールをしてはいけないんです。」

。。。とこんなアドバイスをしたんだが、
Wさんは大手コンサル会社のサポートを受ける事を選択したんだ。
Wさんとワタシはその後、音信が途絶えたんだ。
    
     
それから4年と少し・・・・2018年のしょっぱなのメールでの
問い合わせがWさんだったんだ。
     
    
      

・大手コンサルの手法は決まっている

リスケジュールの「出口戦略」を言えるか?

   
長い文章だったので、頂いたメールの要点をかいつまんで箇条書きにしてみる。

・大手コンサル会社の指導により、役員報酬や社員給料の削減をはじめ、
あらゆる販管費削減の指導を受けた。

・大手コンサル会社の指導により、取引先への支払い条件や借入金利息の利率変更交渉、
リース物件の料率変更交渉に至るまであらゆるコスト見直しを実行。

・大手コンサル会社の紹介者である税理士の指導により、どんぶり経営だったものを
財務ソフトを導入し、月次決算を組む運営方針にする為、事務方の行動改善指導を受けた。

・大手コンサル会社の紹介による、人材育成会社の指導により、
店舗での接客や営業施策の見直しに至るまで指導を受けた。

コンサルの期間は約3年半。

この間に発生した、累計のコンサル費用は約2000万円。
この間に捻出出来た、数字上の利益は約3400万円。

出せた利益の “上澄み分” の1400万円のほとんどは、銀行に「通常弁済に近づける為」
という名目で吸い上げられていったんだそうだ。

「銀行の為に仕事をしている・・・」と気づいたWさん。
SNSでワタシを探して問い合わせを下さったんだ、との事。

この間に、多くの社員に恨まれ、辞められたそうだ。

Wさんの奥さんは、パートに出かけながら、会計担当者としてWさんを支えたそうだ。
二人のお子さんは、それぞれ高校と大学へと進学。 今後ますますカネがかかる。

取引先とはシビアな交渉を重ねたがゆえに、以前のような融和的な関係は無くなり、
形式的な付き合いになってしまったそうだ。

こういう所は財務諸表には表れない、大きな大きなマイナス面。
こういう所のフォローに廻り続けた3年半だった、との事。

「現在は、たちばなさんが何度も言っていた言葉が毎日胸に突き刺さっている」と。

・果たしたい目的とその為の手段を揃える
・返すと借金終わらない、返すのやめると借金はやがて終わる
・守りたい相手先の優先順位を考える

「だから、もう一度相談に乗って欲しい」と。

来週・・・・・ワタシはWさんに会う。
東京に出かける用事があるんだそうだ。

凄く長い文章で思いを切々と唱える割には、
ワタシには「ついで」に会うみたいね(笑) まあいいや。

Wさんに会ったのが4年前。
もし、その頃にWさんが我々を選択していたとしたら、どうなっていただろうと思う。

4年間は48か月。当時のWさんの会社の借入金の月額の元金と利息の返済は580万円。
月額580万円のコストが48か月にわたってゼロになるのだから・・・・
2億7千840万円のコストが削減でき、リスケの更新手数料や、信用保証料、
手形の割引料など含めると、概ね3億円のコスト削減出来ていたハズだった。

「もったいねーなー・・・・(;’∀’)」という思いがワタシの頭から離れない。

大手コンサル会社とは半年前に袂を分かったんだそうだ。
「これだけやっても改善出来ないんだから、我々に出来る事はもうない!」とか言われて、
勝手に契約解除されたんだってさ。

巷で良く知られた、有名な大手のコンサルタント会社なんだよ。
   
    
   

リスケの「出口戦略」を言えるかどうか?

コンサルタントに限らず、多くの士業にも「リスケジュール」を勧める人間は多い。

でも、リスケをどのくらい実行して、時間稼ぎをして、それをどのように
通常弁済に戻して、借入金完済に持ち込むのか?

という“出口戦略”を唱えるコンサルや士業に、ワタシは会ったことが無い。

リスケして、事業が復調できず、更なる問い合わせを事業主がしても、
「もう廃業した方が良いですね」とか「私に出来る事はもうないです」とか
言って見放して終わり、と言うコンサルや士業が99%では無いだろうか?

そして、そのリスケの期間が長ければ長いほど、コンサルや士業はコンサルフィーや
顧問料を得続け、事業主が救済されるために、そのフィーのほんの一部でも戻されるワケでもない。

また、金融出身とか士業の免状がある、と言うだけで、なんでもかんでも妄信してしまう、
事業主側にも大きな問題がある事は事実。

どのくらいの期間リスケを実行して、その間にやるべきことや、それによって当事者が
得る経済効果などを算出して、通常弁済に戻すタイミングを決めた上で実行される
リスケジュールならばまだ良い。

ここには、“戦略” があるわけだから、そういった戦略的リスケジュールならば
ワタシは否定しないんだが、現状、中小企業の置かれている環境下で、
そういうリスケ提案をする人間に、ワタシは会ったことが無いんだ。

現状、企業数で60万社以上。融資本数で数百万以上の融資契約のリスケジュールが
実行されているんだとか。

このウチ、戦略的なリスケジュールが出来ているのは・・・・
1%にも満たないのではないか?とワタシは考えている。

・モラトリアムなリスケジュールをしてはいけない。
・リスケジュールするなら、通常弁済に戻すタイミングを設定し、その間の実行項目と
それによる経済効果を算出・把握した上でしなければいけない。

・リスケジュールしてよくなった企業はほとんどない。

・リスケジュールすれば借金は終わらない。返済を停止すれば時の経過によって借金は終わる。

・「みんながやっているから・・・」などと言う発想は、銀行におもねって、
家族や従業員や顧客や取引先をないがしろにする行為だと知るべき。

・世襲する人間がいるなら、ハナから借金を背負う羽目になる当事者を慮れ。

・世襲がおらず事業売却を考えているようなら、借金が無くなれば
高く売れる事も視野に入れろ。それがやがて福利厚生や顧客還元に役立つかもしれない。
それが真の従業員満足であり顧客満足なのだ。

・リスケを実行するためのサポートの為に手数料を取る、
などと言うコンサルや士業とは今すぐ袂を分かつべきだ。

そんな奴らは「粗悪な業者である」と認識せよ!

「事業を運営する上での最終責任者」が事業主であり社長なんだ。
事業主には、必ず “出口戦略” が無ければいけないんだ。
    
     
    

本業への負担、発生費用が少ない手法は「借金返済の停止」

リスケジュールの「出口戦略」を言えるか?

資金繰りの“有事”において、資金的弱者を優先して、資金的強者を後回しにして、
有事においても応援やサポートしてくれる家族や従業員や顧客や取引先に配慮し、
最も短期で目覚ましい効果が発揮できて、本業への負担が少なく、
発生費用が少ない手法が・・・・・・「借金返済の停止」なのですよ。
   
    

ワタシに個別面談に来た人の中で、リスケから脱却できず、未だにリスケし続け、
資金を流出させ続けている人は、何もWさんだけではない。

資金繰り支援コンサルタント・自己破産させない屋として、7年も続けていると
・・・・・チョイチョイ「お久しぶりです。もう一回面談してください」
と言う人に出くわす機会は増えてきた。

コワがってはいけない。躊躇してはいけない。
「虎穴に入らずんば虎子を得ず」であり、また、
「案ずるより産むが易し」であるのですよ。

全てとは言わないが、リスケしている事業体の事業主の方、2018年を
「脱却」の年にしませんか? ワタシが責任を以ってサポートします。

本日も長文になってしまいました。
お付き合いくださいましてありがとうございました。
     
   
   

Profile 執筆者紹介

自己破産させない屋たちばなはじめ

■略歴
平成21年に、父親から引継いだ6億円の債務で資金繰りに困窮し自己破産を検討。
しかし、自己破産にも資金が必要な事、弁護士から350万円掛かると言われ断念。

信頼を置いている知人の紹介により、知り合った金融コンサルの指導で借入金返済
債務にも時効がある事を知り、それをクライアントに話さない弁護士に嫌気が差し、
以後弁護士との接見を行わず、任意整理もせず、6億円の金融債務返済を毎月元利
返済180万円を約2ヶ月後、合法的に返済元利毎月5千円に圧縮することに成功する。

そして、資金繰りは爆発的に改善する。現在も社長業を継続し13年目を迎える。
返済額圧縮によってねん出した資金を合法的に流用し39歳で自宅の住宅ローンを
29年分一括返済する。

自らの経験談を各地で話し、既に1,000名以上の個別相談に乗り、
日々クライアントに適した手段で救済を行っている。



講演実績
▲大手外資系生命保険会社 ▲首都圏大手 会計事務所 勉強会 ▲大手国内生命保険ライフプランナーグループ
(定例開催実績12回) ▲東北地方学校法人運営数社 これら含め国内各地で合計600回以上(6年間で)開催。

講座ページ:http://shikin-kaizen.net

株式会社MEPたちばな総研 代表取締役
たちばなはじめ(ビジネスネーム)